長岡で発行している月刊フリーマガジン「マイスキップ」連載の同名コラムのブログ版です。主宰するアトリエの企画展情報をまじえながら…
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今朝届いたばかりの朝日新聞を見たら、『風評止まらない、放射能誤解 福島「四重苦だ」』という見出しで記事が掲げられていた。社会面のトップ記事である。被災地周辺の野菜や牛乳が敬遠され、がれきの受け入れで(それを表明した川崎市に)苦情が殺到するなど、放射能への誤解や過剰な警戒が原因だ、と前文にはある。
「放射能誤解」と大きくあるから、一見してちょっと驚いた。まぁ、なにか誤解していたこともあったかいなと興味をそそられて読んだわけだが、読んでみてさらに驚いたのは、「どの点をどういうふうに誤解しているか?」についても、根拠についても、まったく書かれていないこと。
記事は、福島の農産物の価格暴落や、県産物が返品されていることが説明されているのだが、肝心の「福島の農産物は実は安全で、みなさん誤解してますよ」という科学的根拠なり説明なりには一切触れてもいない。だからよく読めば、農産物の価格暴落などの事例を挙げているだけの記事でしかない。
だが、見出しは「現状は誤解されている」→「安全」のイメージを醸しだしている。判断材料になるべき根拠も示さずにあくまでイメージだけ、というわけだから困るのである。イメージでは反論や検証のしようもないし、人は往々にしてイメージで「わかったつもり」になる。逆に誤解も生んでしまうし、ことが放射線被害で命にかかわるだけに、いくらなんでもこれは酷いと思った次第である。
特産のイチゴが売れない、と記事にある。もし「風評」で売れないのだったら話は簡単で、別に菅首相がイチゴを食べるパフォーマンスをやる必要もなく、測定器があるのだからイチゴの放射線量を測ればよい。福島県内各地のイチゴを測定し、「汚染されていないイチゴ」だけが出荷されていることを声を大にして言えばよい。朝日新聞も変なイメージ戦略で済ます前に、イチゴの放射線量を調べてその数値を出したうえで、「現状のイチゴは安全で、売れないのは風評である」と結論づけて書けばよいではないか。当たり前の話である。それならば理解できるし、「誤解してました。すみません」と脱帽するのだが、そういった、ちょっと調べればわかりそうなことも調べずにいい加減にイメージでまとめるから、逆に疑ってしまうわけである。
さて、ちょっと関連する(かもしれない)内容のブログを。自民党の河野太郎氏の4月12日の記載である。
http://www.taro.org/2011/04/post-977.php
自民党本部で東京電力からヒアリングした、という記事である。
東電からの説明で、『“マスメディアと提携した情報提供”という項目があげられ、堂々とテレビCM、新聞広告、雑誌、各検索エンジンへのバナー広告などがうたわれている』ことに氏は噛みつき、『これから東電の損害賠償を議論しようという時に、これまでのようにコマーシャルでマスコミを黙らせようというのはとんでもない、節電を訴える必要があるならば政府広報なり、ACでやればいいことで、マスコミに資金提供するのはやめることを主張した』という。
まっとうな意見であるが、明確な回答はなかったそうだ。「マスメディアと提携した情報提供」というと格好がつくが、要は多額の広告費で、口止め料の要素もあるのだろう。結局、今回の朝日の記事を見ると、「広告費に色目を使って」書いているようにしか思えないから。
「放射能誤解」と大きくあるから、一見してちょっと驚いた。まぁ、なにか誤解していたこともあったかいなと興味をそそられて読んだわけだが、読んでみてさらに驚いたのは、「どの点をどういうふうに誤解しているか?」についても、根拠についても、まったく書かれていないこと。
記事は、福島の農産物の価格暴落や、県産物が返品されていることが説明されているのだが、肝心の「福島の農産物は実は安全で、みなさん誤解してますよ」という科学的根拠なり説明なりには一切触れてもいない。だからよく読めば、農産物の価格暴落などの事例を挙げているだけの記事でしかない。
だが、見出しは「現状は誤解されている」→「安全」のイメージを醸しだしている。判断材料になるべき根拠も示さずにあくまでイメージだけ、というわけだから困るのである。イメージでは反論や検証のしようもないし、人は往々にしてイメージで「わかったつもり」になる。逆に誤解も生んでしまうし、ことが放射線被害で命にかかわるだけに、いくらなんでもこれは酷いと思った次第である。
特産のイチゴが売れない、と記事にある。もし「風評」で売れないのだったら話は簡単で、別に菅首相がイチゴを食べるパフォーマンスをやる必要もなく、測定器があるのだからイチゴの放射線量を測ればよい。福島県内各地のイチゴを測定し、「汚染されていないイチゴ」だけが出荷されていることを声を大にして言えばよい。朝日新聞も変なイメージ戦略で済ます前に、イチゴの放射線量を調べてその数値を出したうえで、「現状のイチゴは安全で、売れないのは風評である」と結論づけて書けばよいではないか。当たり前の話である。それならば理解できるし、「誤解してました。すみません」と脱帽するのだが、そういった、ちょっと調べればわかりそうなことも調べずにいい加減にイメージでまとめるから、逆に疑ってしまうわけである。
さて、ちょっと関連する(かもしれない)内容のブログを。自民党の河野太郎氏の4月12日の記載である。
http://www.taro.org/2011/04/post-977.php
自民党本部で東京電力からヒアリングした、という記事である。
東電からの説明で、『“マスメディアと提携した情報提供”という項目があげられ、堂々とテレビCM、新聞広告、雑誌、各検索エンジンへのバナー広告などがうたわれている』ことに氏は噛みつき、『これから東電の損害賠償を議論しようという時に、これまでのようにコマーシャルでマスコミを黙らせようというのはとんでもない、節電を訴える必要があるならば政府広報なり、ACでやればいいことで、マスコミに資金提供するのはやめることを主張した』という。
まっとうな意見であるが、明確な回答はなかったそうだ。「マスメディアと提携した情報提供」というと格好がつくが、要は多額の広告費で、口止め料の要素もあるのだろう。結局、今回の朝日の記事を見ると、「広告費に色目を使って」書いているようにしか思えないから。
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長岡市在住,アトリエZen主宰。
アート作家。同アトリエをベースにアートイベントの企画・コーディネートにたずさわっているほか、長岡で発行している地域情報誌「マイスキップ」の編集にも関わっています。
■連絡はこちら↓
mail:
correspon☆hotmail.co.jp
(☆を@に)
アート作家。同アトリエをベースにアートイベントの企画・コーディネートにたずさわっているほか、長岡で発行している地域情報誌「マイスキップ」の編集にも関わっています。
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